内容説明
奇跡の生還、風変わりな治療法、乱暴きわまりない手術…。古い医学文献に載った実例オンパレード。身の毛がよだつほど痛々しいけど底抜けに陽気な医学事件簿。
目次
第1章 馬鹿馬鹿しいほど不幸な状態
第2章 本当にあった「謎の病気」
第3章 こんな治療はお断り!
第4章 痛さ極限、恐ろしい手術
第5章 想像を絶する奇跡の生還
第6章 信頼できない話
第7章 日常に潜む「隠れた危険」
著者等紹介
モリス,トマス[モリス,トマス] [Morris,Thomas]
17年間BBCに勤務し、Radio4およびRadio3の番組制作に携わる。「Front Row」、「Open Book」、「The Film Programme」の制作に関わり、その後5年間は「In Our Time」のプロデューサーを務める。フリージャーナリストとしての仕事は「タイムズ」、「ランセット」、「クリケッター」等に発表されている。2015年にRoyal Society of Literature Jerwood Awardのノンフィクション部門を受賞。ロンドン在住
日野栄仁[ヒノエイジ]
1989年生まれ。早稲田大学文学研究科日本語日本文学コース近代修士課程修了。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
70
解説には、「現代からすれば目を疑うような不可思議な症例、風変り&あやしげな治療法、奇跡の生還、乱暴きわまりない手術などなど、17~19世紀の医学文献から「発掘」された、すべて実話、選りすぐりの61エピソード」とある。書き手は、BBCのプロデューサーを務め、フリージャーナリストに。症例は現代だってありえるだろう。治療法は隔世の感があるだろうが。ひたすら好奇心で楽しむ本。2020/01/14
えっくん
29
★★★☆☆17世紀から19世紀の医学事例集に掲載された謎の病気の発症などアンビリバボーな話が盛りだくさんです。医療技術も未発達で当時としては精一杯の状況なのでしょうが、瀉血はもとより心肺停止状態になると最後の手段として焼いたフライパンを頭に押し付けたり、タバコの煙を浣腸するなどの蘇生術がまかり通っていたという…。よくぞこれほど多くの文献を集めたものだと感心しますが、んなアホな~話ばかりです。現代に生まれてよかったと思いますが、近未来に21世紀にはこんな医療をやっていたと嘲笑する本が出ているかもしれません。2020/01/06
くさてる
28
17世紀から20世紀を迎えるまでのころの医学雑誌に掲載された奇妙な事例を紹介したもの。ナイフを35本飲み込んだり、心臓に蛇が巣くっていたり、400本もの針が身体から出てきたり……。現代の知識で説明がつくものもそうでないものもあるこの不思議。麻酔無しの手術やワインで浣腸など、恐ろしいような治療の実例もありますが、著者が書いている通り、現代の治療も百年後にはおぞましいものとされるのかもしれません。人間の不思議さを感じた一冊でした。2019/06/08
アカツキ
15
17世紀から20世紀にかけての医療雑誌に掲載された珍妙な話を取り上げた本。定番のお尻への異物挿入はもちろん、死んでもおかしくない状況から生き延びた人の話、当時でも馬鹿馬鹿しいと一蹴された療法など様々。著者が頻繁に解説や茶々を入れて面白おかしく読ませてくれる。一番のインパクトがあったのは「二股のペニス」。痛々しいバカ話と思っていたら、話の最後に性依存症への無理解に触れられていて、まさに自分がそうだったと反省させられた。2019/07/16
チェアー
14
こんな医療や治療の時代に生まれなくてよかったと思うか。でも、後世から見たら、今の時代に生まれなくてよかった、と思われるかもしれない。それにしても信じられない話ばかり。歯が爆発?はぁ。耳から尿?へぇ?ナイフ丸呑み?麻酔なしで心臓さわる?そんなことをまことしやかに論文にまとめて発表して自慢していた医師たちがいたということにも驚くけどねえ。2019/06/30
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